荘内日報
2010年5月15日
「目玉風船」でサギを撃退 鶴岡公園への営巣防止図る
鶴岡市の鶴岡公園にサギが集まり始めた。集団で営巣されると、市民の憩いの場であり観光地でもある公園一帯に鳴き声やフン害などが広がる恐れがあり、市ではロケット花火での追い払い作戦を開始するとともに、14日には鳥よけの「目玉風船」の設置作業を行った。
サギが集まり出したのは荘内神社裏の杉林と公園北東側の稲荷神社の杉林。今月10日に神社から市に連絡があり、市環境課が神社裏で約200羽、稲荷神社で約50羽を確認した。種類はゴイサギとアオサギ。市内では近年、林などがある寺社でサギの営巣被害が相次ぎ、各寺社では高木を伐採するなどの対策を講じてきた。そのためにサギが公園に集まってきた可能性もあるという。
市の環境課と都市計画課ではサギを確認した10日から朝と夕方の毎日2回、鳥を脅すロケット花火の打ち上げを始めた。ゴイサギは驚いて飛び立ったまま戻って来ず一定の効果はあるものの、アオサギはすでに何カ所かに営巣しているため、しばらくすると戻ってくるという。このため目玉風船をサギが営巣する木の高い位置に設置し完全に追い払おうという狙い。
14日は両課の職員約10人が、高さ30―40メートルの杉が50本ほどある神社裏の杉林で作業。テグスを付けたゴルフボールを打ち上げる「テグス張り機」を使ってテグスを木に渡した後、テグスに付けた風船を木の上部に引っ張り上げて固定した。風でボールが流されるなど難航したが、4個の風船を樹上に取り付けた。
市環境課では「今の時期はゴイサギが営巣地を探している時期。集団で営巣されてしまうと手の付けようがなくなる。できるだけの対策を取っていきたい」と話している。