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千葉日報
成東町の木戸川河口 サギ繁殖地 重機で破壊 200匹以上の死骸も 県が調査

成東町木戸の木戸川河口付近の空き地で、約1000羽のサギの繁殖地が荒らされていたことが9日、分かった。フンの被害によって洗濯物が汚されるなどした周辺住民が、サギが営巣するシノ竹を重機でなぎ倒したとみられ、現場には200羽以上の死骸が散乱していた。

県は死骸を撤去し、鳥獣保護法違反の疑いもあるとみて調査している。動物愛護団体は「サギ類の減少に拍車をかける行為で、厳正な法的処置を求める」と怒りの声を上げている。

県自然保護課などによると、先月22日午後3時半ごろ、空き地近くに住む住民から「繁殖地のシノ竹がパワーショベルで倒されている」と問い合わせがあった。県や成東町の職員が駆け付けたところ、約1500平方メートルある空き地に生い茂るシノ竹のほとんどがなぎ倒され、親鳥とひな鳥の死骸約200羽が見つかったという。

空き地には今年4月ごろに初めてサギ類が訪れ、コサギやアマサギなど約6種類1000羽が繁殖していた。一方で、民家上空を飛ぶ親鳥のフンによる洗濯物などへの被害や、フンのにおいに、近隣住民らからの苦情が成東町役場に寄せられていた。

同課は、営巣地の破壊について鳥獣保護法違反の疑いも視野に入れ、関係者から詳しい事情を聞いている。きょう10日にも調査が終了する見通しで、結果をみて対応を検討するという。

現場を訪れた日本野鳥の会県支部の志村支部長は「サギ類は25年前の十分の一に減少している。今回の行為はさらなる減少を招く」と怒りをあらわにする。「生き残ったひな鳥は、倒れたタケのうえで強い日差しにさらされており、いつ死んでもおかしくない」として、早急に法的処置を行うよう県に要望書を送付した。

成東町の職員も「もう少し待てば巣立ちができる状況だったのに」と話した。

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