毎日新聞
2004年9月22日
成東町のサギ営巣地破壊 容疑で53歳男性を書類送検
成東町で7月、サギの営巣地を荒らして多数を死なせたとして、県警環境犯罪総合対策本部は21日、成東町に住む水道建設工事業の男性(53)を鳥獣保護法違反(鳥獣捕獲等の禁止)容疑で千葉地検八日市場支部に書類送検した。9月に県が同容疑で告発していた。
調べでは、男性は7月22日、別の個人が所有する竹林で、自分の重機を使って勝手に約1431平方メートルを荒らすなどしサギ約200羽を殺した疑い。
県自然保護課や成東町などによると、この場所には3月ごろから、チュウサギやゴイサギなど5種類のサギ約1000羽が生息。周辺にフンをまき散らし、住民から鳴き声がうるさいなどの苦情も町に寄せられていた。町は「9月ごろに子育てが終わり飛び立つまで何もしないように」と住民側に要請していたという。
男性は自治会に相当する区会の区長で、住民側の苦情を町に伝えていたが、行政側に対応してもらえなかったことから自ら破壊したらしい。
大高和郎町長は8月、県に寛大な処置を求める上申書を提出。近隣住民も約200人分の署名を添えた陳情書を県に出していた。【山縣章子】
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