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河北新報
悪臭、鳴き声…住民困惑 サギの集団営巣防げ
常念寺で開かれた対策会議で、サギ営巣防止用ネットを紹介する鶴岡市職員

山形県鶴岡市中心部の寺の境内などにサギが数百羽規模で集団営巣し、寺や周辺住民を悩ませている。ふんのにおいや鳴き声で体調を崩す住民もいて、関係者や市は夏の繁殖期を控えて被害の拡大防止に乗り出した。

同市睦町にある常念寺は昨年の春から夏にかけてサギ被害に苦しんだ。当初は境内のスギやマツに営巣したアオサギが大量のふんを落とし、悪臭に悩まされた。巣のそばに目玉の模様を施した風船を浮かべて追い払ったが、入れ替わりにやって来たのがゴイサギ。夜型の習性が災いし、新たな問題が深刻化した。

「『ギャー』と酔っぱらいが叫んでいるような声で鳴く。夜中に苦情の電話を何本も受けた」と僧侶の渡辺剛紀さん(43)は振り返る。不眠で体調を崩し、医者にかかる人も出た。寺はやむなく巣のある樹木の上部を切り落とし、風格ある木立は無残な姿となった。

相談を受けた市は本年度予算に約90万円を計上し、鳥を駆除せず営巣を防ぐ実証実験を始めた。花火で驚かすほか、風船を浮かべ、木を取り囲むように釣り糸を張り巡らせた。5月上旬に常念寺であった対策会議では「人間の存在を示せば寄り付かなくなる」など一定の効果が報告されたほか、市職員が営巣防止用のネットを紹介した。

ただ市内では4月以降、公園や寺社など5カ所で営巣の動きが確認されている。今のところ住民生活への被害はないというが、市は「いったん住み着いたら追い払うのは大変。気付いたらすぐ連絡してほしい」(環境課)と警戒を強める。

市では2000年ごろと08年にもサギ被害があった。市内を流れる赤川の河川改修でねぐらを奪われた鳥が移動したのが原因ではないかとの説も出ている。

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