下野新聞
2018年08月22日
住宅地にサギが大群で営巣 大田原、住民悩ます大量のふんや悪臭
大田原市中心部にほど近い雑木林にサギが大群で営巣し、大量のふんや悪臭、鳴き声などで近隣住宅地の住民を悩ませている。21日早朝、小型無人機「ドローン」で営巣地を上空から見ると、多数のサギが高木の上に止まったり、飛び立ったりする姿が確認できた。
地元の紫塚地区の住民らによると、サギは約8年前から集団で営巣するようになり、ここ4年ほどで急増した。今年は7月ごろがピークで、現在は3分の1ほどに減ったが、約100羽が飛び回っている。
日本野鳥の会栃木によると、営巣しているのはダイサギ、アオサギなど数種類。サギは2月中旬から9月ごろまでの繁殖期にコロニー(集団営巣地)を作り、その後は分散して越冬に備えるという。
近隣住民からの苦情を受け、市は昨年3月~今年6月中旬にカラス避けの音波発信装置を設置したが、効果は得られなかった。民家に近いため銃による駆除は難しく、民有地なので簡単に伐採もできない。市の担当者は「有効な策がないか情報収集するしかない」と頭を抱えている。
住民男性(62)は「活動が活発化する夏場は夜眠れないほど鳴き声の騒音がひどい。早く解決策を見いだしてほしい」と嘆いた。