神戸新聞
2003年5月10日
アオサギ 子育て奮闘中 神戸・ポーアイ
神戸・ポートアイランドでアオサギが営巣、子育てに奮闘している。人工島の真ん中で繰り広げられる自然の営み。きょう10日から愛鳥週間。
アオサギは北海道から九州まで、各地に広く分布する。羽を広げると二メートル近くあり、日本のサギ類の中では最大。ふつう巣は高木のこずえに、集団でつくる。今回は、1ペアが人工池の岩場に営巣。いずれも珍しい。
3月中旬、親鳥が木の枝を集めて巣作りを始めた。池にはたくさんの魚が放たれており、愛鳥家らは「エサに困らず、水に囲まれているため外敵から襲われることも少ない。子育てには絶好の条件」という。
4月初め、強い風雨で巣が池へ滑り落ちたが、市の関係者らが救出。別の岩場に移動した。
その後、4個の卵のうち2個が無事にふ化。ヒナは体長40センチほどにまで育ち、時折、薫風を受けて羽を大きく広げるようになった。
住民らが散歩がてら様子をうかがう。ヒナの無事の巣立ちを祈る。
(写真部 中西大二)