徳島新聞
2008年1月19日
羽ばたき、今も力強く 阿南・桑野川、棒が刺さったアオサギ
昨年12月、阿南市新野町の桑野川周辺で見つかった、体に竹のような棒が突き刺さったアオサギが、1カ月すぎた今も元気に飛んでいる。地元の人の話では、衰弱した様子も見られないという。
観察を続けている近くの表具店経営佐藤和良さん(70)によると、アオサギの食欲は非常に盛ん。1週間ほど前には、体長約10センチ前後のネズミの死がいを飲み込む姿を目撃した。「何でも食べ、餌には困っていないようだ。羽ばたきも力強い」と話す。
写真を確認した日本野鳥の会県支部会員の吉田和人さん(56)=阿南市富岡町玉塚=は「羽も脚もきれいに伸び、飛ぶ姿勢に不自然なところはない。棒は内臓や筋肉を傷つけていないのだろう」と解説する。
棒が刺さった理由はまだ分かっていない。「人為的」「竹やぶかどこかで自然に刺さった」などさまざまな見方がある。
当初保護を検討していた県南部総合県民局は「捕獲しようとすれば、逆にストレスになる。当面静かに見守りたい」としている。