中日新聞
2008年3月9日
アオサギ回復!!勢いよく大空へ 津の犬猫病院が栄養失調で保護
松阪市内で先月中旬、弱っていた1羽のアオサギが保護された。運ばれた関口犬猫病院(津市三重町津興)で栄養をつけ、20日近くたった8日、春めいた青空へ羽ばたいていった。
アオサギは2月18日、雲出川南側の国道23号沿いでうずくまっているのを同病院の利用者が見つけ、車で届けに来た。
羽を広げたときの長さは約1.5メートル。関口弘之院長(66)が診察すると、けがや病気などはなく、栄養失調と分かった。イワシやアジなどの餌やビタミン剤を1日4-5回与えると 見事な食べっぷり。体重は発見時の1.1キロから約20日間で1.5キロまで回復した。
アオサギは河口や干潟などで営巣し、津市内でも雲出川や相川などでみられる。
関口院長らはこの日、自然に戻す場所に、同市雲出鋼管町の相川河口付近を選んだ。
放されたアオサギは勢いよく大空へ。同病院は10年ほど前にもアオサギを保護したことがあったが、回復せずに死んでしまったという。関口院長は「うまく飛べるか心配していたが、これなら元気に生きていけると思う」と見送った。
関口院長によると、野鳥を無許可でつかまえたりすることは鳥獣保護法違反になるが、弱った野鳥をボランティアや獣医師などが緊急的に保護することは認められている。 (井波和夫)