丹波新聞
2021年08月10日
まるで花のよう 今年もサギがコロニー形成 フンや鳴き声に住民悩む
兵庫県丹波篠山市内で今年も野鳥のサギが大規模な巣の集まり「コロニー」を形成している。木にとまるサギたちの姿は、まるで白い花が咲き誇っているかのよう。年々営巣場所が減るサギにとっては楽園だが、近隣住民はフンや「ギャギャギャ」という鳴き声に頭を抱えており、自然との共生の難しさを如実に物語っている。
毎年、コロニーが形成されるムクノキの大木では幼鳥が成長し、現在、ダイサギやアオサギが70羽近く生息。フンで木が白く染まっているうえ、悪臭もあり、住民の悩みの種になっている。
市は補助金を設け、営巣前の木の伐採や追い払い道具の費用などに充てられるようにしているが、営巣を防ぐことは難しい。また、基本的に自然動物の捕獲や殺傷は禁じられており、営巣してしまうと通常の追い払いや木を切ることはできず、民家も近いため許可を得た狩猟も不可能。今は見守るしかない。