下野新聞
1999年11月5日
大田原羽田沼でアオサギの足に釣糸
【大田原】乙連沢の佐藤哲さん(61)が三日、白鳥の飛来で知られる羽田沼で、片足に重りのような物が絡まったとみられるアオサギを目撃、写真に収めた。佐藤さんは「重りの付いた釣り糸が絡まっていた」と話し、この鳥は飛行中も片足が伸びたままだったという。そのまま、羽田沼から西方へ飛び去った。
佐藤さんは同日朝早く、白鳥の写真を撮っていた。見掛けない鳥が飛んで来たので慌ててシャッターを切ったところ、足に重りの付いた釣り糸らしきものが絡まっていたのが見えたと言う。
周りには写真や探鳥愛好家が数人おり、この鳥は全身がグレーでアオサギらしいという。日本のサギの中で体長が最も大きく川や湖沼などに生息する。市内ではあまり見掛けない。
大田原林務事務所によると、釣り糸が絡まっているのだとしたら、このままの状態だと足が壊死(えし)してとれる恐れがあるという。保護するには衰弱して発見され、連絡されないと難しいとも。
羽田沼は自然環境保全地域で魚釣りは禁止されている。佐藤さんは「釣り糸が羽田沼のものでないことを願う」と話していた。