普段ジョギングをしている、隅田川の下流域にある両国橋のたもとで、恐らくアオサギと思われるサギを見掛けました。
全体に灰色がかった羽色が、ダイサギの若鳥かな?と思ったのですが、ダイサギは幼鳥時から白いようなので、コントラストがハッキリ見えませんでしたが恐らくアオサギなのでしょう。
隅田川近辺でもゴイサギやコサギは時折見掛けるのですが、これほど大きなサギを間近で見掛ける事は稀で、暗がりで遭遇した両者は、一瞬ながらお互いに対峙してしまいました。
管理人様、初めまして。
失礼ながらこのようなアオサギに特化したサイトがある事に驚きました。時折覗かせて下さい。
Re: 隅田川にて投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/10/28(Thu) 20:26No.1418tuka様、はじめまして。
こんなマイナーなサイトを見つけていただきありがとうございます。当サイトはご指摘のとおりまさにアオサギに特化したサイトでして、アオサギのことしか書いていません。それでもアオサギに瞬間的にでも関心をもたれる方はいらっしゃるようで、また、中にはその関心が持続される奇特な方々もいらっしゃって、そんなこんなでこのようなサイトでもこれまで潰れずにやっております。眠っているのか起きているのか分からないようなサイトですが、思いついたらまた覗いてみてください。
東京の真ん中でもアオサギはいるのですね。ビルの谷間を飛び、明るい夜空の元で夜でも不自由なく餌を探しているのでしょうか。最近は樹上でなく鉄塔に巣をかけるアオサギもいるそうですから、今後は都会で暮らすアオサギも増えるかもしれませんね。Re: 隅田川にて投稿者:tuka投稿日:2010/11/02(Tue) 10:51No.1419返信ありがとうございます。
両国橋から10kmほど上流へ行けば緑地が点在し、また5kmほど河口部へ下れば東京湾へ通じるため、小魚を狙うゴイサギ&コサギの姿を時折見掛けます。
恐らくその周辺をテリトリーとしていたアオサギが、たまたま遠征してきたという事でしょうが、繁華街にもごく近い隅田川河畔での至近距離遭遇はなかなか新鮮でした。
隅田川は俗にいう「カミソリ堤防」の名前の通り、街の賑わいを遮断するようにコンクリ塀が立ち塞がる為、こんな場所でもそこそこ暗がりではあります。
別の意味でジョギングが楽しみになりました!
珍しく午前2時ぐらいまで起きていたのですが、、、
近所からアオサギ(?)の鳴き声が、あの大きな鳴き声はまさしく!!
あの「ギャー」というものではなく、表現が難しいのですが犬の「ワン」から「ン」を取ったような???
同じ場所でしばらく鳴いていたので、昨日の集団に置いてきぼりになった幼鳥ではと想像しつつも、寒くておっくうだったので、確認に外にも出ず寝てしまいました。
夕方4時過ぎに散歩(自転車で)に出かけて間もなく、昨日と同じ場所でアオサギが一羽!あわててカメラを用意すると、また同じようにUターンして私の上空を南の方に飛んでいきました。
集合する日にちを勘違いして仲間と合流できなかったのか、夜中に鳴いていたアオサギなのかわかりませんが、、、
映像を添付します。
Re: 一日遅れ!投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/10/03(Sun) 22:56No.1416今日、明日あたりは南寄りの強い風が吹いているので渡りはないのではと思ったのですが、旭川のほうは風はそれほどでもないみたいですね。それでも渡り日和ではないような…。
ぴかまるさんが書かれた『犬の「ワン」から「ン」を取った』アオサギの声、たぶんあの声だろうなと想像できます。アオサギの声もよく聞くといろいろなバリエーションがあるんですよね。その中でも夜空から降ってくるこの声は、もっともアオサギらしさが感じられる気がします。
14時50分ごろ、あおさぎが渡っていきました。自転車で美瑛川の堤防(旭川市の両神橋付近)を通行中でした。
私の上空まできたとき、急にUターンして北に向かいました。
あれ、嵐山方面へ戻るのかと一瞬思いましたが、また大きく方向を変えて、結局南の空へ消えていきました。
何故Uターンしたのか私なりに考えてみました。
最初発見したときは、隊列の後方に2、3羽集団から遅れているようなのがいて、特に1羽はこれから集団に参加するような様子で飛んでいました。
Uターンしてくれたおかげで、それらはなんとか隊列に参加することができました。
リーダーって 凄いな!!
ほんとかな、、、
残念ながらカメラを持参していなかったので映像はありません。あしからず。
追伸投稿者:ぴかまる投稿日:2010/10/02(Sat) 17:44No.1413集団は15羽でした。Re: また!投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/10/02(Sat) 22:26No.1414ぴかまるさん、こんばんは。アオサギの渡りに何度も遭遇されているようで羨ましいです。
書いていただいた内容を頭の中で思い浮かべると、どうも飛び立って間もないのではないかという気がします。アオサギの渡りはガンやハクチョウなどのように思い切りの良いものではなく、なんとなく煙が立つように舞い上がって、その間に賛同者がそれなりに集まったらそのまま渡りの群れとなって飛び去るといった具合です。ぴかまるさんが観察されたのは、まさに出来たばかりの渡りの群れだったのではないでしょうか。嵐山で繁殖を終えたアオサギは、今はコロニーに用は無いのでどこか水辺の近くにねぐらをとっているはずです。両神橋から旭川新道にかけて点在する中洲のどこかに集まっているのでは。渡りはこれからまだしばらく続きますし、今後も渡りの群れには出会えそうですね。
夕方5時過ぎ、美瑛の丘で写真を撮っていたら上空に渡りらしき鳥の集団。あれは白鳥じゃないよな~アオサギみたいだけど、、、渡りするのかな?調べているうちにここへ、、、、何かの参考になれば、、、
Re: 渡り?投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/09/09(Thu) 20:49No.1409ぴかまるさん、はじめまして。
これはまさしくアオサギの渡りですね。おそらくこれで群れ全体だと想像しますがいかがでしょう? アオサギの渡りはときに100羽を超える大群になることもあるようです。けれども、少なくとも北海道ではこのていどが標準だと思います。群れの規模といいV字体型の乱れ加減といい、まさに典型的なアオサギの渡りです。ちょっと涼しくなってきたなと思ったら、もう渡りはじめていたのですね。
ところで、このお写真は美瑛で撮られたとのこと、このサギたちがどこから来たのか気になるところです。近くでアオサギのコロニーといえば天人峡のほうへ向かう道沿いにひとつあることはあります。ただ、そのコロニーは私が2004年に確認したときには2巣という小規模なものでした。それがその後、規模を拡大したのでしょうか? あるいは、旭川か、さらに北方のコロニーで繁殖したサギが南下してきたのでしょうか? 私はこれまで漠然と、旭川方面で繁殖したサギは空知を経由して南下するものだと漠然と考えていました。けれども、言われてみれば富良野を経由する渡りルートがあってもおかしくないですね。富良野、占冠と通って沙流川経由で門別辺りで太平洋に出るルート。地図を目で辿ればそのほうが自然な南下ルートのような気がします。
アオサギの渡りの経路は依然として謎だらけです。貴重な情報をありがとうございました。Re: 渡り?投稿者:ぴかまる投稿日:2010/09/10(Fri) 00:53No.1410は、はじめまして。
ご指摘の通り群れ全体の画像です。添付容量が制限されていたのでトリミングしたりして軽くしました。ズームレンズの200mmで撮影しました。
渡って行く方向ですが、旭川方向から富良野方面へ飛んでいました。鳴き声もいつもとちょっと違ったようなので何鳥?っとそのときは思ったのです。画像を拡大してみてこれはアオサギだなっと思った訳です。
この暑い夏、おっ!今日はやっと秋の空気だぞ!っと思った日にこの渡りを見て、野生動物は凄いなと感心しました。
私は美瑛川の終わるすぐ側に住んでいます。河原にじっと獲物を待っている姿をよく目にします。ちょっとでも近づくと逃げてしまうので、警戒心の強い鳥なんだなあと認識していましたが、、、いろいろな環境があるのですね。
これから私の住宅上空を白鳥の群れが渡ってくる季節です。あの声を聞くと思わず外に飛び出して見送ってしまいます。
これからはアオサギにももっと関心を向けたいと思います。
でも、凄いサイトがあったものだと驚いています。
いやあぁ~~~凄い!!Re: 渡り?投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/09/10(Fri) 07:19No.1411そう言っていただけると、こんなサイトでも続けている甲斐があります。ありがとうございます。
美瑛川の終わるところといえば嵐山のコロニーのすぐ近くですね。川の多い地域でもありますし、かなりアオサギ密度が濃いのではないでしょうか。また何かあったら是非教えていただければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。
自然関係のブログで、泳ぐアオサギの写真を見ました。函館大沼、6月の写真です。白鳥のように水面に浮かんで泳いでいるように見えます。水深が深くてお腹まで水につかっているのでは?とも見えますが、撮影者は、木の枝から水面に降りて泳ぎだしたので驚いたと書いています。アオサギも泳げるのでしょうか?
Re: 泳ぐアオサギ?投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/08/06(Fri) 08:12No.1406クローバーさん、はじめまして。
ご紹介の内容は右のページにあったものだと思います。 ⇒ http://www.tougewo-koete.jp/tori/mizudori/oyoguAosagi1.html
なお、この記事のHP「峠を越えて」はこちら。 ⇒ http://www.tougewo-koete.jp/index1.html
アオサギ、泳げるのではないでしょうか。残念ながら私は見たことが無いのですが、上記サイトをはじめ目撃例はそこそこあるようですね。カモやハクチョウのような泳ぎの専門家ではないにしろアオサギも泳ぐ能力はあると思いますし、人間でさえ水に浮くぐらいですから、あの軽いアオサギは水に沈むほうが難しいでしょう。着水すればどうしても浮いてしまうでしょうし、脚で水を掻けば多少の移動はできる、そういうことではないでしょうか。仮にアオサギが水面に浮きながら効率良く魚を獲れるのであれば、泳ぐアオサギももっと普通に見かけるはずですが、アオサギにとってはそれよりは脚の届く浅瀬のほうがずっと効率良く餌が獲れるのでしょう。そもそも、潜水することなく水に浮いたまま魚を獲る鳥というのはほとんどいないような気もします。
ただ、餌を獲る獲らないの問題とは別に、体温を下げたいから水に浸るということはあるかもしれませんね。暑い日には、浅瀬でもわざわざしゃがみ込んで体の下半分を水に浸しているアオサギを時々見かけます。
アオサギの泳ぐ行動については以前ここでも話題になったことがあるので、よろしければご参考に。
「アオサギの行動」2007年4月19日の記事 ⇒ http://www.grey-heron.net/forum/32-behavior/
他にもネットを探せば目撃事例はけっこう出てくるようです。
鳥見ログ「泳げ!アオサギくん」 ⇒ http://torilog.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-7fa2.html
林道百拾号線「アオサギが泳ぐ」 ⇒ http://woodland-trail.way-nifty.com/rindou110gousen/2009/01/post-65ac.html
四季の扉、九色の窓「アオサギって泳ぐんですね」 ⇒ http://woodlandtrail.blog5.fc2.com/blog-entry-725.html
鳥日和「スクープ…泳ぐアオサギ!!」 ⇒ http://blogs.dion.ne.jp/akasyo/archives/2193259.html
気まぐれデジカメ写真「海面に浮かぶアオサギ」 ⇒ http://cbx400fk2.exblog.jp/11595279/
今年は暑い夏でしたから、泳ぎに夢中になったアオサギも多かったかもしれませんね。
ホームで「降り止まぬオタマジャクシ論争」が取り上げられておりましたが、私もサギ類に間違いないと思っております。オタマジャクシ100匹程度のボリュームはアオサギにとってヘノ河童でしょう。
雛に与える餌は団子状の物もありますが、原型のままの物もありで、オタマジャクシの形のまま吐き出されても全く不思議ではありませんね。
給餌中の写真を添付しておきます。
Re: 降り止まぬオタマジャクシ論争投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/07/28(Wed) 19:58No.1402エゾミユビゲラさん、こんばんは。
オタマジャクシの件はおっしゃるとおりで犯人はほぼ確定していると思います。ただ、ひとつ不可解なのは去年に限って多くの目撃例があったこと。おそらく、それまで無視されていたことをメディアがたまたま取り上げたことで、その後、同様の事例が次々に取り沙汰されただけというのが本当のところだと思いますが、そういった人為的な操作を考慮しなくても、実際に今回のような現象の起こる頻度が例年にくらべ顕著に多かったのであれば、それにはそれで何か理由があるはずです。そうなったら状況をもっと詳しく検証してみる必要があるでしょうね。願わくば、今度同じようなことがあれば、状況を報告するだけではなく、降ってきたものやそれに付着する成分をきちんと分析し、科学的に謎解きをしてもらいたいものです。
それと、貴重な写真をありがとうございました。巣での給餌シーン、これは一見ありそうで、探すと意外に無い写真かもしれませんね。親がくわえているのはウグイでしょうか。ただ、この餌はヒナたちにはちょっと大きすぎるような気がしますね。見た感じではヒナより餌のほうが重量がありそうですし。写真の状況は、いったん吐き戻された餌を親が再び飲み込んでいるところと想像しました。如何でしょう? ヒナも最初のうちはがんばって飲み込もうとしてみたけれど、どうにも手に余り、仕方がないので親がもう一度取り上げて飲み込もうとしている、そういう場面ではないかと。ヒナも諦めたのか、この餌にはやや興味を失っている感じですね。Re: 降り止まぬオタマジャクシ論争投稿者:エゾミユビゲラ投稿日:2010/07/28(Wed) 21:44No.1403仰せの通り、このヒナには少々大きすぎる餌のようです。記憶によればこのシーンは吐き出したところで、多分この後雛が食べきれず再び親が飲み込んだものです。
ヒナが大きくなると、かなり素早く争って食べるのでなかなか餌を確認できませんね。餌がはっきり確認できる写真はほんの僅かしか撮れません。Re: 降り止まぬオタマジャクシ論争投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/07/30(Fri) 06:09No.1404ヒナがこのぐらいの大きさであれば、親鳥が餌を吐き戻すときはもっと巣に頭を突っ込んでいるかなと思ったのですが…。彼らの行動もいろいろパターンがあって難しいですね。
先日こちらのサイトでお世話になりました山口県のfujimです。
今度こそアオサギ誕生の様子が見られるかと見張っていたのですが、とうとうその姿は見ることはできませんでした。
交尾だろうと思える様子は、三度ばかり目にしましたのに残念です。 しかたなく、その交尾と思える様子だけをブログに載せました。
2日間ぐらい巣が空になって、次にまた姿を見せるアオサギが、前と同じなのかどうかはなかなか見分けることは出来ませんね。
Re: 相手は見付かったのですが投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/06/24(Thu) 19:31No.1400fujimさん、こんばんは。
それは残念でした。ブログの写真を拝見すると、ペアの片方は前頭部に灰色が残っており、おそらく3年目ぐらいの若いアオサギではないかと思います。たぶん若いほうが雌なのでしょうけど、繁殖を成功させるにはまだ少し若すぎたのかもしれませんね。来年は今年の経験を糧に上手くやってくれると思いますよ。
久々に訪れてみました~
私は今年デビュ-の初心者ですが、良い写真を撮影したい
気持ちはあります。
規制線が張られていることは前から知っていたのですが
今回それを越えて撮影している人がいました。
複数の人が来ていたので注意をする人が居て
良いことだと思いましたが・・・
昨年よりも規制が手前に張られているようでしたが
その訳はサギの繁殖に問題あってロ-プが張り直されたのか?
カメラを撮影するものにとって身近な撮影をしたい気落ちは
わかりますが問題があれば観察会等で説明しておけばいいと
思います。
初心者なので勝手な解釈をしていましたらお詫びします。
Re: 元江別投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/05/18(Tue) 23:55No.1398通行人さん、はじめまして。
江別コロニーは道新に何度か記事が載ったこともあって今年は見に行かれる方が増えているようですね。人によってはコロニーの存在をあまり人に知らせずそっとしておいてほしいと思う方もいるかと思いますが、私は江別の場合はもっと人に知られて気にしてくれる人の目が増えたほうがアオサギにとってもメリットは大きいのではないかと思っています。
ところで、コロニー手前の土手に張られているロープですが、これは今年設置されたもので去年まではありませんでした。そのため、去年まではコロニーのすぐ手前、川の縁まで降りていく人もけっこう見られました。これはアオサギの営巣に少なからず影響したはずです。今年ロープを張ったことで人による影響がどのていど軽減されたか量的には分かりません。ただ、これまで毎年、同じように途中で繁殖に失敗していたコロニーの一角が今年は極めて順調に子育てが続いているのを見ると、ロープによる規制は多少なりとも効果があったのではないかと思います。
ロープの設置については私も少しばかり関わったのでもう少し説明させてください。現在のロープはアオサギが警戒し始める位置より多少手前に設置されています。ですので、江別のアオサギをよく知っている方なら、もっと近寄っても問題ないのにと訝しく思われるかもしれません。ただ、それで問題が無いのは特定の時期だけのことで、たとえば繁殖の初期にはロープを張ってある場所よりもさらに手前でもアオサギは警戒してしまいます。アオサギが人を許容する距離は時期により徐々に変化します。それに合わせてロープの位置もずらせば良いですが、固定されているものゆえそういうわけにもいきません。
また、アオサギが警戒しはじめるぎりぎりの位置までなら近寄ってもいいかというと、それも考えものです。一般に、アオサギは警戒すると首を高く持ち上げますが、そうなった時はすでにハイレベルの警戒状態であり、その姿勢が見られなければ警戒していないというわけではありません。たとえ遠目にはくつろいでいるように見えても、警戒はしっかりしています。写真を撮ったり観察したりする場合はコロニーの近くにかなり長い時間いるわけですから、首をもたげなければ大丈夫という距離ではなく、もう少し余裕をみて彼らがストレスを感じずにすむ距離を保ちたいものです。
もうひとつはコロニー前の川を利用しているサギへの配慮です。今のロープ位置より前に出てしまうと川にいるサギから人が丸見えになってしまいます。普段はアオサギもほとんど利用しない川ですが、春先や巣立ち期など特定の時期には多くのサギが集まります。上から人に覗き込まれるような状況だと確実に彼らは逃げてしまいます。今回のロープはそうならないぎりぎりの位置に設置されたというわけです。
こんなことを書くと、とくに道外の方の中には不思議に思う人もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。そんなにアオサギは警戒心が強いのかと。じつは道内でもかなり人馴れの進んだコロニーもあるのですが、アオサギが釣り人のすぐ脇まで寄ってくるような状況はまだ別世界の出来事としてしか想像できません。
ここに載せた写真は江別コロニーとは関係のないずっと田舎の川で写したものです。このとき、私とアオサギとの距離はゆうに150メートルはありました。ですが、アオサギはご覧のようにすでに警戒態勢をとっています。アオサギがどの程度の距離まで人を受け入れるかは、コロニーにより地域によりじつに様々です。アオサギと付き合うためには、この距離を見極めることがまず最初に必要なことなのかもしれません。
はじめまして 山口県のfujimと申します。
近所でアオサギの巣を見つけたのですが、アオサギのことなど何も知りませんでしたので、このサイトを参照させていただきました。
反り返ってるスタイルを写真に撮ったのですが、それが求愛ディスプレーなんでしょうか?
「くちばしと目の間の狭い部分が青紫色になっていることがある」というのは確かめることが出来たのですが、どちらがオスなのかメスなのかが今一つ分りません。 2羽いた仲良しアオサギが今月中旬から1羽だけになっているのですが、巣に残っているのがオスということでしょうか?
ブログにアップしておりますので、もしお時間がありましたら、教えていただけると大変嬉しく思います。
ズブの素人の質問で申し訳ありません。
Re: アオサギの巣投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/24(Sat) 09:55No.1393fujimさん、はじめまして。当サイトを参考にしていただいてありがとうございます。少しでも役に立っていると思うと、こんなサイトでもやりがいがあります。
ブログも拝見しました。長く観察されているとストーリーがあって楽しいですね。最後のほうはどうやら繁殖に失敗したようでしたが、もう一度やり直しそうな気配ですし、この先もまだまだ楽しみですね。
さて、求愛ディスプレイのご質問。これはfujimさんのご推察どおりで、くちばしを上に突き上げて反り返ったあのポーズが求愛ディスプレイです。左の写真のようなポーズですね。これが首を伸ばしきった状態で、このあとブログにある写真のように、首をだんだん背中側に反らせていきます。求愛時のディスプレイは、これ以外に首を前方や下方に突き出して伸び切ったところでくちばしをカポンと打ち鳴らすようなのもあります。ただ、こちらは求愛というより自分の巣の縄張りを主張する意味合いのほうが強いかもしれません。いずれにしても、もっとも分かりやすいのはこの背伸びするディスプレイですね。
これらのディスプレイは雌雄どちらにも見られます。ただし、雄の場合は独り身の時期から行う(まさに求愛ディスプレイ)のに対し、雌の場合は雄とつがいになってはじめて行うようです。なので、fujimさんのところで1羽でディスプレイを再開したアオサギは雄だと思いますよ。また相手が見つかるといいですね。
それと、雌雄の区別ですが、写真の2羽はちょっと判断できません。このようにつがいで並んでいれば、体の大きさや首回りの太さで分かる時はひと目で分かるのですが、違いといってもそれほど際立ったものではないので、少し大きい雌だったり小柄な雄だったりするとその違いを見つけるのはけっこう困難です。
それでも、行動を見ていればだいたい区別はできますよ。2羽一緒にいれば、相手に愛情を注ぐのに熱心なほうが雄、どちらかというと相手よりも巣に執着があるほうが雌です。これについてはいまだ例外を見たことがありません。じっくり行動観察ができれば、この基準でほぼ正確に雌雄を区別できます。
ところで、ブログのコメントを見ると、掲載されているお写真はご自宅の二階から撮られたとのこと。日常の中でアオサギの巣の様子が観察できてしまうとは、なかなか得難い素晴らしい環境だと思います。しかも巣の中を上方から見られるようですし。これなら卵や小さなヒナまではっきり見られそうですね。Re: アオサギの巣投稿者:fujim投稿日:2010/04/24(Sat) 19:23No.1394さっそく詳しいお返事をありがとうございます。
見ていてとても仲がよかったので、ついつい気になって観察していたのですが、やはり繁殖には失敗したのですね。 これからでもやり直しがきくのでしたら楽しみです。
2階に上がってみるだけですので観察してみようと思います。 が、手前にある木々の葉が茂ってきてるのが、少し心配ではありますが・・・。
愛情表現も、私も見習いたいほど^^だったのですが、繁殖に失敗したからといって、次の日からすぐに新しい相手を探すのではなくて、2週間ばかり間をあけて新しい行為に移っていってくれたことで、なんだかホッとするものがあります。 きっと人間にも劣らぬ^^感情があるのでしょうね。
雄雌の行動は、片方が小まめで、もう片方がものぐさだなァと思って見ていたのですが、1羽になるとどちらもあまりゴソゴソしなくなるので、さて今巣に残ってるのがドッチだったか? といつも分らなくなるんですよ。 今度また2羽になりましたらもっとよく観察してみようと思います。
いただいたお返事は、私のブログ仲間にも読んで欲しいと思うのですが、リンクを貼ってもここはそのうち自動削除されるのですよね? それで、このままをコピーして私のブログの方に貼り付けさせていただいてもいいものでしょうか。 よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。Re: アオサギの巣投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/24(Sat) 21:21No.1395アオサギのように外見で雌雄の分かりにくい鳥はちょっと損だなと思うことはあります。雌雄を見分けられれば、それまで漠然と見ていた彼らの行動がひとつひとつ意味をもって見えるようになるのではないかと思うのです。そうなれば、アオサギに親しみを感じる人がもっと増えるのではないかと。
ブログへの記事の貼り付けの件、私の書いたようなもので良ければ、貼り付けることは何も問題ありません。そのままでも抜粋してでもどうぞお好きなように使って下さい。
それにしても、観察するのが「2階に上がってみるだけ」というのが何とも羨ましいです。Re: アオサギの巣投稿者:fujim投稿日:2010/04/25(Sun) 09:29No.1396記事の下の方に、(続き)として揚げさせて頂きました。 ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。
3月にこのサイトを目にし
幌向と篠路に訪問していました。
今回、江別、志文をついかして4箇所のはしごをしてまいりました。
幌向では3月には巣作の様子を見かけたのですが、
ブイの上の巣も崩れかけでサギを見ることが出来ませんでした。
江別では誰かに襲われ死んでいたと思っていたサギを見ましたが掲示板を読んで判りました。
自宅で画像を拡大して見直しましたが・・・
Re: コロニ-のはしご投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/19(Mon) 07:55No.1389わけさん、はじめまして。
まさにわけさんのような方が登場するのを待っていました。このサイトを参考にされてのコロニー巡り、これは当サイトを作っている私としては本当に嬉しい限りです。ありがとうございます。もちろん、コロニーの紹介だけを目的に作っているのではありませんが、コロニーのガイドブック的な紹介は当サイトの重要な要素だと考えています。初めてのコロニーを訪れるのは行ったことのない町や村を観光するのと同じで、そこにいるのは同じアオサギでも、コロニーの景観やそこでの彼らの暮らしぶりはそれぞれのコロニーで全て異なります。人の世界に市や町、村といった集落があるように、アオサギの世界にもコロニーというまとまった集落があります。その集落がたとえば北海道で言うと80ヶ所ばかりある、そんなイメージができればアオサギに対してずっと親しみを持てるるような気がするのです。
すみません、また後で書きます。Re: コロニ-のはしご投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/20(Tue) 07:54No.1391さて、コロニーのガイドブックと書いたわけですが、このサイトをご覧になる方の中には繁殖地を公にするのはけしからんと思う人もいるのではないかと思います。私も何でもかんでも公にするのが良いとは思っていません。けれども、トータルで見れば、情報を全て公開し、そこにアオサギのコロニーがあると誰もが知る状況をつくってしまっうほうがアオサギにとっては利益が大きいと思っています。たしかに、多くの人がコロニーの所在を知ってしまうと、場合によってはアオサギのストレスが増えるのも事実です。しかし、コロニーの存在を知っている人が多いということは、多くの目でそのコロニーの動向を監視しているということにもなります。何かあればすぐ問題になるのです。逆に、ほとんど誰にも知られていないようなコロニーは、不用意な開発行為によって人知れず無くなっていたというようなことがよくあります。普通に考えれば、あまり知る人のない人里離れた所にあるコロニーのほうが安泰だと思われがちですが、むしろ町中のコロニーのほうがそういう点では安全だったりするのです。
それに、コロニーの存在を具体的に知れば、アオサギに対してあまり良いイメージをもっていない人々の見方も多少は変わるはずです。「何か訳の分からない鳥が近くでギャーギャー言ってうるさい」というところからは駆除の発想しか生まれません。どこどこの森に何つがいのアオサギが暮らしていて、そのアオサギがそこに来たのはどういう経緯で、アオサギの一日はこんなふうになっているというような具体的な情報が得られれば、少しは落ち着いて相手のことも考えられると思うのです。とにかく、アオサギをエイリアンではなく身近に感じられる存在にすることが大切です。
営巣地の公表については異論のある方も多いと思います。この掲示板はこのような問題を議論するためにつくったものでもありますので、遠慮なく意見を書いていただければ幸いです。
このたび、当サイトのトップページを大幅に刷新しました。これまでのシンプルなデザインは個人的には気に入っていたのですが、ホームページ開設当初からつくりをほとんど変えてないという代物でしたので、機能面では何かと効率の悪いものになっていました。そんなことで、今回、機能もデザインもすっかり変えてのお披露目です。ただ、外観は変わっても内容はこれまでと同じですので、今後ともこれまで同様にご利用いただければと思います。
さて、掲示板のほうですが、こちらはご覧のように全く変えていません。ただ、私が一人で書いていた内容は今後トップページのほうで書くつもりです。掲示板は引き続き、意見や情報交換の場として使っていただければ幸いです。そもそもこのサイトは、タイトルにあるとおり「議論するページ」を目指していますので、何よりも掲示板あってのサイトだと考えています。アオサギの生態に関するちょっとした疑問から生息環境保全についての徹底的な議論まで、これからもアオサギを大いに語り合いましょう。
Re: リニューアルのお知らせ投稿者:カラス投稿日:2010/04/16(Fri) 17:42No.1384アオサギを議論するサイトがリニューアルされて、そのサイトの豊富なアオサギに関する情報を見付けやすくなったような気がします。
トップページでも触れられている北海道江別市内のコロニーは道路沿いにあって、観察しやすい場所ゆえに巣の下まで立ち入る人が居て、アオサギにとっては危うい環境にもなっているようです。アオサギに興味を持つ人達が増えることは嬉しい事ですが、彼らとの良いお付き合いの仕方が増える事を期待しています。
その江別のコロニーで4月3日に撮影された写真を紹介します。(撮影者には掲載を了承してもらっています)
脚が枝に絡まっているようでアオサギが脱出出来ないで居たそうです。その後どうなったのかは分かりませんが、まつ@管理人さんが最近そこに行かれた時には、変った状況が無かったようなので、もしかしたら災難のアオサギは危機を脱していたのかもしれません。Re: リニューアルのお知らせ投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/16(Fri) 18:46No.1385カラスさん、ありがとうございます。新しいサイトはまだ見切り発進の状態ですので、読みにくい所や不具合があれば知らせていただければと思います。
写真のサギは残念ながらもう2週間近くもそのままなのです。可哀想ですが、すでに死んでいます。
その江別のコロニーですが、今日の北海道新聞の江別版に大きく記事が載っていました。
じつは今、外で書いています。明日夜、戻ってからもう少し詳しく書きたいと思います。Re: リニューアルのお知らせ投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/19(Mon) 07:54No.1387すみません。続きを書くのが遅れました。
ぶら下がっていたアオサギですが、少なくとも4月1日にはあの状態でした。カラスさんの写真は4月3日ということで、4月1日のものを左に載せておきます。3日の写真では翼がだらんと垂れ下がっているのに対し、1日の時点では翼にまだ張りがあるのが分かるでしょうか。たぶん死んで間もない死後硬直の状態ではないかと思います。
このアオサギはどうやら枝に足の指が絡まったようです。あまり起きそうもない状況ですが、全く無いわけではありません。百数十巣規模のコロニーになると数年に一度はこういう事故が起こります。絡まるのは足のこともあれば翼のこともあります。あれだけ大きな体でごちゃごちゃした樹林の中にいるのですから物理的な危険と無縁ではいられません。ひとつひとつの動作が慎重なアオサギなので普通に飛べばこんなことにはならないと思いますが、おそらく何か予想外の急な動きをしたのでしょう。枝に降り立った瞬間に右上に写っているつがいに激しく威嚇されて慌てて飛んだのかもしれません。
当たり前ですが、人と同じようにアオサギにも死があります。しかも、生態学的な死亡率がどうのこうのといった客観的事実としての死ではなく、死に至る経緯や生から死へ移行する過程をともなう個としての死もあるわけです。この掲示板でもときどき出てくる野生生物と人との共生というような議論も、このことを事実認識としてではなく実感として持てれるかどうかでずいぶん変わってくるような気がします。Re: リニューアルのお知らせ投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/19(Mon) 07:54No.1388添付したのは江別コロニーに関する4月16日付けの北海道新聞朝刊の記事です。切り抜きをスキャンしたものなので読みにくいと思いますがご勘弁ください。
この件については私も多少関わったので、あとで説明を少し補足したいと思います。たぶん今晩また書きます。Re: リニューアルのお知らせ投稿者:まつ@管理人投稿日:2010/04/20(Tue) 07:53No.1390上で取り上げた記事を要約すると、人がコロニーに近づいてアオサギの写真を撮ることでアオサギの営巣活動に悪影響が出ている、そのため江別市がロープと看板を設置して進入禁止区域を設けたということですね。
私もこのコロニーはわりと頻繁に見に行っているので、どの辺に人がよく集まるか、どこが撮影ポイントになっているかはよく知っています。そして、残念なことに、その撮影ポイントに近いところにある巣のいくつかが毎年同じように繁殖に失敗するのです。その事実が無ければ今回の規制措置は無かっただろうと思います。ともかく、そういう状況の中で、今回、ロープを張ったのは一番手っ取り早く現実的な方法でした。けれども、これが最良の策だとは思いません。人とアオサギの間に距離を置くよう何らかの規制をするのは営巣地の保護に必要ではありますが、やはり人とアオサギの間に壁をつくられるわけですから、人にしてみれば排除されたという感覚がどうしても強くなってしまいます。将来はロープに取って代わる何か、もっと粋な工夫でアオサギに親しめる雰囲気づくりを期待したいところです。ともかく、江別のコロニーは道内はもとよりおそらく全国的にもとても観察のしやすい立地条件にあるので、人を遠ざけるのではなく、多くの人がアオサギに親しめる空間であってほしいなと思います。
それから、今回の件で原因となったコロニーに近づきすぎる人たちについてですが、アオサギに迷惑がかかるのを承知で近づいている人はそんなにいないと思います。たいていの人は、このていどなら問題ないだろう、許容範囲だろうと考えてそこにいるはずです。実際、よほど近付きすぎなければコロニー全体で大混乱になるということはまずありません。もし、そうなったらさすがに誰もがこれは大変なことだと分かるでしょうから。けれども、そこまでのパニックでなくても人との距離が近い巣の個体や過敏な個体は人の接近に敏感に反応し、ふわっと騒ぐこともなく巣からいなくなります。巣からアオサギが飛び立つのは当たり前のことなので、アオサギのことがよく分かっていないと、それが接近しすぎたことによるものだとはなかなか気付かないと思います。そして、親鳥が飛び去った巣がどうなるかは記事にもあるとおりです。
じつは私も、ずっと以前、アオサギを知って間もない頃に過ちを犯しました。あるコロニーに接近しすぎたために親鳥が飛び、空になった巣がカラスに襲われたのです。小さなヒナがカラスにくわえられ連れ去られて行くのを私は茫然と見送ることしかできませんでした。なので、同じような不幸が起こらないようにという思いは強く、アオサギのことをよく知ればそうした悲しい事態は避けられるという思いでこのサイトもつくっています。
アオサギは人が近付いてくるとそのうち首をもたげて警戒姿勢をとるようになります。その状態が見られれば近付きすぎということです。そのことを誰もが分かるようになればロープを張る必要もありません。願わくば、そんなことは小学生でも知っているというぐらいアオサギについてそして野生生物について人々が十分に豊かな知識を共有できる社会になってほしいものです。
このシリーズ、「つづく」と書いてからずいぶん日が経ってしまいました。が、忘れていたわけではありません。今回は第4回目です。前回までの記事は下記ページに保存しています。
『狩猟の歴史」 ⇒ http://www.grey-heron.net/forum/75-hunting_history/
前前回は食料目的での狩猟、前回はスポーツハンティングについてまとめてみました。では、今回は? 時期は1800年代の終わりから1900年代の初頭にかけて、場所はヨーロッパ。世紀末のヨーロッパということになれば…、そうです、シラサギの羽をふんだんに使ったあの婦人用の帽子、その飾羽を目的とした狩猟の話です。
当時のヨーロッパにおける婦人のおしゃれ度は、羽飾りでいかに他を圧倒するかで決定されていたと言います。さらに、そのファッションは鳥の羽毛を用いるだけでなく、鳥そのものを飾り付けるほどにかなり奇抜なものになっていたのだとか。人々の羽毛に対する興味は一大産業を生み出します。当時、羽毛関連の仕事に従事する人がパリだけで1万人を下らなかったと聞けば、この巨大ビジネスの一端が分かるかと思います。そして、その羽毛の中でとりわけもてはやされたのがシラサギ類の飾羽だったのです。
では、当時どれほどのサギたちが殺されたのでしょう。たとえば、1902年のロンドンでは、ひと束30オンスのシラサギの飾羽1608束が売られています。合計すると約48,240 オンス。1オンスの飾羽を得るには4羽のシラサギを殺さなければなりません。つまりこれは、192,960羽のシラサギを殺したということになるのです。あるいは、南アフリカの一国だけで、たった1年間で150万羽のサギが殺戮されたという報告もあります。シラサギにとっては悪夢の時代というほかありません。とんでもなく大きな数が普通に並ぶので感覚が麻痺してしまいますが、たとえば、アオサギの現存個体数が全世界で約250万羽と言えば、当時のシラサギに対するホロコーストの規模が少しはイメージできるのではないでしょうか。
こうして、飾羽目当ての狩猟は人跡未踏の繁殖地にまで及び、多くのコロニーが壊滅、ヨーロッパのシラサギ類はほとんど絶滅の縁にまで追いやられました。さらに、この飾羽収集はヨーロッパだけでなくアジア、アフリカ、アメリカにまで及び、数十年間にわたって全世界のシラサギを恐慌に陥れたのです。
もっとも、サギ類の羽の利用ということではこの時期が最初ではありません。その起源を辿れば、おそらくサギ類と人類の関係が始まった時まで遡らなければならないでしょう。以前、NHKのシルクロードの番組の中で、楼蘭の遺跡で約4000年前の女性のミイラが発見されたことがありました。そして、この女性の頭に飾られていたのが2本のアオサギの羽だったのです。楼蘭の国では、結婚式の前夜、一束のアオサギの羽を新郎から新婦へ贈る風習があったといいます。
もし、現代の私たちが楼蘭のアオサギの羽に詩情を感じ、世紀末の羽飾りの帽子に嫌悪感を抱くとすれば、それは両者の間に量の問題だけではなく何かもっと別の本質的なもの、自然への関わり方のようなものに決定的な違いを感じるせいかもしれません。
ともかく、サギたちの死体の一部を帽子につけて喜んでいた狂騒の時代は終わりました。けれども、サギたちの悲劇が完全に無くなったわけではありません。その規模は小さくなったとはいえ、悲劇はその後も繰り返し繰り返しサギたちを襲っています。狩猟ではなく駆除と名前を変えて。その話はまたいつか。
昨日4月1日の私の投稿はいつものとおり大嘘でした。出鱈目をここに置いておくのも憚られるので、記事のほうはすでに削除しています。同じ嘘でももう少し気の利いた嘘を書ければ良いのですが、毎年こんなことをするたびに自分の想像力の無さを痛感させられます。そんな嘘におつきあいいただいた方、どうもありがとうございました。そして申し訳ありませんでした。
一応、昨日書いた嘘は下記ページにこれまでのものと一緒に保存しています。まずいらっしゃらないとは思いますが、是非読みたいという奇特な方はどうぞご笑覧ください。
「4月1日の嘘」⇒http://www.grey-heron.net/forum/61-april_fool/
アオサギ夫婦の会話や営巣を見守っていますので写真を投稿させていただきます。
保護のため具体的な場所の公開はしていませんので御了承お願いします。
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