アオサギを議論するページ

採餌

採餌

2008/06/13(Fri) 16:50      ダイナママ      考えられるかしら?

昨日疑問に思ったことなのですがアオサギ2匹が海面すれすれで飛んでいました。海にはボラとかピヨンピヨンはねていますがまさか? 跳ねた魚を飛びながらキャッチできるのかしら??


2008/06/14(Sat) 08:44      まつ@管理人      Re: 考えられるかしら?

跳ねた魚をフライングキャッチ、アオサギならやるかもしれません。魚ではありませんが、飛んでいる獲物を狙うということはあります。飛んでいる獲物、すなわち鳥ですね。これまでに報告のあるものでいうと、ホシムクドリやツバメ類などがあります。ホシムクドリのほうはアオサギが敏捷に動けば何とかなるかなとも思いますが、ツバメもというのは驚きです。いったいどのような状況で捕らえたのでしょうね。それらを報告した文献がいま手元にないので実際の状況は分かりませんが、内容が分かりましたら後日またここでも紹介したいと思います。
いつもふわふわと飛んでいるアオサギですが、そのつもりさえあれば、かなりトリッキーで素早い動きもできるんですよ。


2008/06/16(Mon) 11:24      カラス      Re: 考えられるかしら?

水面を低く飛ぶのは、「水面効果」とかで省エネを図っているのかもしれません。TVで琵琶湖の鳥人間コンテストの番組を見ていたとき、解説者が水面を滑空するのは、飛行距離が少し伸びると言う様な事を言っていました。水面を飛んでいるときに飛び上がる魚を捕ったり、そのままダイブして捕るダイナミックな場面はぜひ見たいものです。

ホシムクドリは水際の虫を探していてアオサギに気が付かないで近づいた?ツバメは巣材の泥を集めていて、これもアオサギに捕らえられたと考えれば、時々はある事なのかなと思えました。


2008/06/17(Tue) 16:57      ダイナママ      Re: 考えられるかしら?

生きていく為には食べますね、湾内の小魚はお鍋が煮えたぎるような感じで「ブクブク」ピヨンピヨンしてます。お昼の休憩に見たから双眼鏡で15分程度、魚でもキャッチしたところが見えたらよかった・・何しろ望遠カメラがないから写真の掲載が無理なんで口での説明て周りの方も大変ですよね。

2008/01/10(Thu) 09:31      ダイナママ      無題

私はいつもコロニーに佇んでいるのとほんの少し飛んでる青鷺しか見たこと無いんですよ、今年はエサを食すところを見てみたいと思います。
どこに行ったら青鷺に会えるのかしら??と不安いっぱいです
知多半島は小さな半島で、30キロもしたら横断できてしまいますしね。
あさり採り場ではみたことないし・・川と海の境あたりを探した方が会えますか? 海育ちの私ですが今までは青鷺って海で見た記憶はないんです、ほとんどの海が遠浅形状です。


2008/01/10(Thu) 20:26      まつ@管理人      Re:無題

コロニーにいるアオサギを見るとたくさんいるように思いますが、餌場でアオサギに会いたいとなると、これがけっこう難しいんですよね。いるところには何百羽といたりしますが、そういうのはそこにしか餌場がない特殊な場所で、川や池、田んぼなどがそこらじゅうにあるところでは、皆が好き勝手に散らばっているのでなかなか見つかりません。探すのを忘れていると意外なところにいたりするのですが。

海、といってもいろいろありますが、大きな波が打ち寄せてくるところではアオサギは見かけませんね。やはり波の静かな浅瀬にいることが多いです。同じ海でも満潮と干潮時では極端に違っていて、潮が高いと一羽もいないのに、潮が下げるとアオサギだらけになることもあります。あと、波の穏やかなときは磯でも見かけます。水たまりに取り残された魚とかを狙っているのでしょうか。

アオサギの漁は見物ですよ。一旦獲物に狙いを定めてから実際に獲物を捕るまでがけっこう長いです。そして、この時間には時を止めてしまうほどの緊張感があります。場合にもよりますが、動き回って餌を探すことは少なく、じっくり待って獲ることのほうが多いです。彼らの漁を見ていると、中世ヨーロッパでアオサギが忍耐力の象徴とみなされていたというのも頷けます。

2006/09/07(Thu) 11:07      クルーザー      捕食見ました

先ほど通勤途中にアオサギの捕食の瞬間を遠くから目撃しました。初めて見たのですが、それらしい動きだったのですぐにわかりました。捕食直前の息を殺して水面にくちばしを近づく様子が印象的でした。
アオサギが普段水辺でボーッとしているように見えるのは、魚に気配を感じさせないためだったのですね。
傍から見ると、物思いにふけっているような、なんとなくユーモラスな感じがしたのですが、実は食うための作戦だったのですね。


2006/09/07(Thu) 21:45      まつ@管理人      Re: 捕食見ました

アオサギの捕食シーンということで、写真があればと探してみましたが、これがなかなか良いのがなく、代わりにむかし作ったアオサギの模型に登場してもらいました。クルーザーさんが書かれた「捕食直前の息を殺して水面にくちばしを近づく様子」というのはこの写真のような格好だと思うのですが、どうでしょう?

ところで、いったんアオサギがこの体勢をとると、たいていは水中にくちばしを突っ込んで獲物を捕らえるのですが、時には、先に獲物に感づかれたのか、ふっと諦めてしまうこともあります。もちろん獲物を捕らえる瞬間は見物ですが、諦めた瞬間のあの軽い脱力感というのも、アオサギには申し訳ないけど味わい深いものがあります。諦めたあと、何事もなかったかのように歩き始めるのもまたいいです。


2006/09/07(Thu) 23:15      クルーザー      Re: 捕食見ました

一瞬の出来事で、しかもかなり離れた車の運転席からでしたので、はっきりとは覚えていませんが、初めて見たのに捕食の直前だと感じたのは、おそらくこういった体勢だったのでしょうね。よくテレビで見る肉食動物が獲物に飛び掛る寸前に似た雰囲気でした。
私の住む札幌では、8月から9月にかけてだんだんとアオサギを見かけることが少なくなっており、もう見られないのかなと思っていたところでした。
私は通勤途中のポイントで運転しながら横目で見るだけですが、見つけられた時は何とも言えないホンワカとした気持ちになります(わき見運転で注意しないといけませんが・・・)。
また来年もたくさん見られるといいなと思っています。

2006/05/13(Sat) 10:59      釣り人      質問です

野池でヘラブナ釣りをしています。野池にはアオサギがけっこういます。池の堰堤の水辺に頭のくだかれたヘビ(あおだいしょう、まむし)を見かけたことがあるのですが、最初は、畑の人が鍬かなにかで危ないので退治したのかな?と思っていましたが、わざわざそのような場所に捨てに来るとも思えないし。ひょっとして、アオサギがやったのでしょうか?あの足の長さならヘビも踏みつけられるでしょうし、くちばしも長いのでヘビの攻撃もかわせるのでしょうか?


2006/05/13(Sat) 16:13      まつ@管理人      Re: 質問です

ヘビのことですが、アオサギの仕業ではなさそうですね。たしかにアオサギはヘビを食べることがあります。けれども食べるにしても丸飲みで、一部だけついばむということはしません。もしあるとすれば、ヘビをくちばしで挟んでどこかに叩きつけ、飲み込もうとしたものの大きすぎて諦めた、という状況でしょうか。
それから、脚で踏みつけるという点について。これも十分に考えられますが、アオサギの体重といってもせいぜい1.5キロ程度なので、それでヘビが潰れるということはないと思います。

ところで、ヘビのほうも食べられているばかりではありません。アオサギの巣に侵入して卵を丸飲みすることもあります。もっとも、親鳥がいれば普通の大きさのヘビに勝ち目はないですけどね。

2006/05/07(Sun) 09:35      シリアル・難波      無題

川岸で自分で見つけた、ひからびてしまったヘラブナらしき大きな魚を飲み込む様子を目の当たりにして、「大丈夫なんかなー、ちゃんと消化できるのかなー」と、ちょっと心配になりました。


2006/05/07(Sun) 12:04:10      まつ@管理人      Re: 無題

アオサギが獲る魚の大きさですが、30センチくらいなら苦労しながらも飲み込んでいます。極端な例ですが、アメリカのオオアオサギ(アオサギよりひとまわり大きい)が62センチ(510グラム)のヤツメウナギを飲み込んだという報告があります。ただ、いかにオオアオサギといえどもこの獲物は分不相応だったらしく、喉に詰まらせて死んでしまったそうです。

ところで、シリアル・難波さんが見られたヘラブナというのは干からびていたんですね。生きたものしか食べないというのがアオサギたちの不文律だと思っていたのですが、これまた見事に裏切られました。どうかその個体だけの間違った行動であってほしいものです。


2006/05/07(Sun) 16:41      シリアル・難波      いやー、知らんかったことばかりで…

そういえばその場面で、ヘラブナを食べようとしているアオサギを見ていた釣り人が「やめとけ、やめとけ」と声をかけても食べてしまったので、「よっぽどお腹がすいてたんやなー」と言っていたのは、管理人さんが言うてはるような意味があったんやなーと思いました。


2006/05/10(Wed) 11:22      カラス      アオサギのお食事

アオサギより一回り大きいというオオアオサギも、62センチの獲物というと、死に物狂いでも飲み込めないようですね。
私が札幌市内を流れる豊平川でヤツメウナギを飲み込もうとするアオサギを見たことがあります。持ち上げた嘴から川原につくほどのうなぎでした。私が写真を撮っているのに気が付いたのか、うなぎをぶら下げながら飛んでゆきましたが、うなぎの長さの感じは50センチ近くあるように見えます。あのアオサギも咽詰まりを起こしていたのかもしれません。

アオサギが捕えた魚を水中から持ち上げた直後の複数の写真を見ると、小さな魚はピンセットのように摘んでいますが、2・30センチある魚は嘴で突き刺している事が分かります。大物は突き刺して瞬時に弱らせなければ、水面から持ち上げられないのではと想像します。持ち上げた魚を軽く抛り上げて咥える動作をしますが、その時に嘴を魚から抜くのではないかと思います。


2006/05/10(Wed) 21:47      まつ@管理人      Re: 無題

おっしゃるとおり、アオサギにはくちばしで挟んで獲る方法と突き刺して獲る方法があるようです。小魚やエビ、貝などの小さな餌は挟んで獲り、大きな餌は突き刺しています。何センチ以下が小さくて何センチ以上が大きいというものではなく、魚の種類によって体型や動きが違うので、その特性に合わせた獲り方をしているようです。たとえば、くちばしサイズより小さい魚でも、カレイのような平べったい魚だと突き刺して捕らえています。また、長くても胴回りの細い魚は挟んで獲っています。どちらの方法で獲るべきなのか、その辺を判断する能力は餌採りの重要な技量なのでしょうね。

それと、大きな魚を突き刺した場合ですが、私の観察経験から言えば、全て陸地に持ち運び、逃げられない状態にした上でさばいていました。水辺にいるままで下手なことをするとスルリと逃げられてしまうので。陸に運んだ後は、地上に置いて再び突き刺したり十分に弱らせた後で飲み込んでいました。
くちばしに刺した魚を放り上げてくわえる、というのは、さすがのアオサギでもちょっと無理な気がします。


2006/05/11(Thu) 04:01      カラス      お食事の作法

私がアオサギだとしたら、やはりその辺を考えながら技術を磨くだろうと納得しました。
カレイのような平べったい魚だとあまり大きくなくとも突き刺して捕らえるそうですが、その関連で思い当たる事があります。

上嘴が数センチ欠けたアオサギを見たことがあります。カレイのように水底の魚を突き刺すときに、水底にある固いものに嘴が当たって折れた事が考えられます。コンクリートなどの硬い人工物がアオサギの生息域にある環境でしたので、そんなことが「災難」を呼んだかもしれません。アオサギにとって上嘴の数センチを失う事は、少なからぬダメージだろうと同情したことがあります。


2006/07/09(Sun) 11:48      あき      Re: 無題

アオサギが食べていたのは『ひからびてしまったヘラブナらしき大きな魚』となっていますが、ブラックバス釣りの人とヘラブナ釣りの人がいるみたいなので、もしかしたらブルーギルじゃないかと思います。(私が見た時は干からびていることを確認して食べませんでした。)

四国の釣り人さんはブルーギルを食べてくれるとおっしゃっていましたが、(岡山の場合はどうでしょうか?)
ブルーギルが増えていることは川にとっては良い事ではないみたいなので、一方では食害を指摘されつつ、一方では歓迎されているのかな?


2006/07/10(Mon) 18:12      まつ@管理人      Re: 無題

ブラックバスとブルーギルの話ですが、いわゆる外来種という生き物は、ほとほと損な役回りだと思います。知らない土地にむりやり連れてこられた上、さんざん悪者扱いされて、人間の思惑に振り回されている感じです。

そのブラックバス、在来魚を食べる一方で、カワウに大量に食べられているようです。そのためか、ブラックバスはカワウの声を聞いただけで警戒するのだとか。⇒ 2006年4月24日付け産経新聞(すでにリンク切れ)
カワウが激増したのはブラックバスが増えたことも一因だと言われています。アオサギもカワウ同様に魚食性の鳥ですから、アオサギについても同じことは十分あり得るでしょうね。

ブルーギルについても程度は分かりませんが、その移入がアオサギの食生活に影響したのは間違いないと思います。アオサギにとってみれば、ブラックバスやブルーギルの移入は、米食がパン食に変わるくらいのインパクトがあったのかもしれません。

ついでに言うと、ブルーギルは1960年に、当時の皇太子(今の天皇)がアメリカから17尾を持ち帰ったのが最初だそうです。もし現在の天皇が魚類学者でなかったら、アメリカの魚に興味をもつことも無かったでしょうし、もしかするとアオサギの個体数もこれほど多くはならなかったかもしれませんね。

2005/06/12(Sun) 14:12      まつ@管理人      無題

オニアオサギという鳥がいます。アフリカやインドあたりに生息し、オニと冠せられているだけにアオサギの1.5倍もある巨大なサギです。で、この怪鳥、魚を捕るのに水面に小枝を投げ入れて魚をおびき寄せることがあるそうです。もっともこうしたやり方は普通ではなく、報告された事例は一度きりです。けれども、水面に小枝を落とししばらくして拾い上げる、という動作を何度も繰り返していたそうですから、偶然ではなく実際に疑似餌として利用していたのでしょう。疑似餌漁と言えばサギ科の中ではササゴイが有名ですが、他にもオオアオサギが池にパンくずを投げ込んでいたという報告もあり、もはやササゴイだけの専売特許ではなくなりつつあります。

では、アオサギは? 以前わたしはアオサギが水面に小枝を落とすのを見たことがあります。ただ小枝といっても長さが30センチもある大きなものだったので、あれでは魚は寄ってくるどころか逃げてしまったでしょうね。その場で見ているといかにも意味ありげな行動だったのですが、一回だけの行動でしたし、それが疑似餌漁なのかどうかは確信が持てません。まあいずれにせよ他のサギもやっていることですし、アオサギでそうした事例が見つかるのも時間の問題かもしれません。

2005/03/10(Thu) 21:52      自適庵      アオサギを見てきました~

先週の土曜日から、家の周辺をウオーキングしていたところ松林!?の上に沢山のアオサギ?がいまして・・巣を作っているようでした。しかしながら・・何処にアオサギの本来生活する水源が・・あるのか?でしたが、今夜、解明できました。すぐそばに東山湖という人造湖がありまして、そこはマス釣りで有名です。夜間の照明に魚が集まるようで、アオサギも夜間にも関わらず集まって魚を狙っていたようです。どんな生き物も大変だなあ~と思いました。


2005/03/11(Fri) 00:47      まつ@管理人      Re: アオサギを見てきました~

照明に集まる魚をアオサギが狙うという話は初めて聞きました。そういう状況を見たことがないので思いつきもしませんでしたが、言われてみれば確かにありそうな話ですね。街灯に集まる蛾をコウモリが狙うようなものでしょうか。
アオサギは夜でもけっこう餌を探していて、月明かり程度の明るさがあれば十分獲物は見えているようです。昼夜兼行、ともかくいつでも獲れるときに獲っておくというのが彼らのやり方のようです。

2004/08/09(Mon) 11:05      カラス      アオサギが魚を獲りました。

5、6センチの小さい魚の場合は、アオサギの嘴はピンセットのような繊細さで摘み上げて呑み込みます。大きい魚の場合は嘴の根元で咥えあげて呑みこむ様に見えます。

写真の場合は、魚を刺しています。偶然そうなったのか分かりませんが、魚が赤いので余計印象的です。少なくとも上の嘴は刺さっています。下の嘴は外側から押さえているのかどうか分かりませんが、いずれにせよ下側の嘴は銛の「返し」の役割をした「突き漁」の場面でした。

写真でこそ分かる事と思いますが、アオサギの横についている目が前に向いて、フクロウの目のような位置になっています。そのとき前側の皮膚が目の視界を妨げないように、視線の形に凹んでいることも見えます。

多くの鳥の特徴なのかもしれませんが、動く獲物を獲るアオサギもそんな機能を持っていたのかと、驚いたものでした。


2004/08/10(Tue) 00:10      まつ@管理人      無題

アオサギはふつう魚をくちばしで挟んで捕らえます。しかし、魚を突き刺すことも珍しくはありません。くちばしサイズの手ごろな獲物であれば挟みますが、大物になると突き刺すほうが捕らえやすいようです。ただし、大きくても長いだけで胴体の細いウナギのような魚は挟みます。この手の魚は、挟んだ後くちばしに巻きつかれるのでアオサギも往生しています。

アオサギの目の位置は、明らかにこうした採餌方法に適応したものだと思います。突き刺すにしても挟むにしても、獲物との距離感が正確につかめないと上手くいきませんから。両目で正面を見られるような配置になっているのはそのためでしょう。
ただ、たしかに機能的ではあるんでしょうけど、アオサギの顔は真正面から見るとけっこう変です。水の中の魚もあの顔で見据えられたらドキッとするでしょうね。

2004/05/20(Thu) 19:56      まつ@管理人      無題

北米のオオアオサギは魚を捕らえるのにパンを疑似餌に使うそうです。疑似餌で漁をするサギといえばササゴイが有名ですが、近頃ではそれもササゴイだけの専売特許ではなくなったようです。以前、私はアオサギでよく似た状況を目撃したことがあります。場所は、コロニーからはるか離れた小川の餌場。小枝をくわえたアオサギがとことこ歩いてきて、川べりでおもむろに立ち止まり、水面を見つめながら枝をポトッと落としたのです。あっ、これは疑似餌に違いないと思いました。ただ、問題はアオサギの落とした枝がかなり大きかったこと(30cmくらい)。これでは、魚はおびき寄せられるどころか、皆逃げてしまいますね。

2003/07/24(Thu) 22:58      かわひがし      虫とり

7月21日、平岡梅林人口湿地そばの草地でアオサギの幼鳥を見ました。遊歩道から10メートルほど入った草の中です。飛び跳ねた虫(バッタだと思います)をねらっては食べていました。餌とりに必死なのでしょう。人間が見ているのにも気ずかず、10分もがんばっていました。すぐそばに水場もあって小魚もいるのに・・・。あんなものでお腹のタシになったのかと心配になりました。


2003/07/25(Fri) 19:38      まつ@管理人      Re: 虫とり

面白い報告をありがとうございます。おそらく、「お腹のタシ」にはならないでしょうね。ただ、アオサギが昆虫を食べるのは珍しくはなくて、バッタをはじめ、ガムシとかトンボとか割と何でも食べているようです。大きくて固そうな昆虫、たとえばカブトムシなどはどうか分かりませんが、カニを食べるくらいですから目に付けば案外捕まえているのかもしれません。しかし、アオサギがカブトムシと出会う状況というのは考えにくいですよね。

さて、幼鳥ですが、この時期は餌採りに文字どおり必死です。人が近づいてもなかなか逃げません。成鳥と違って人をあまり恐れないというのはありますが、身の安全を確保するよりも食料を得ることのほうが生き残る上で優先順位が高いということかもしれません。いったん巣立ってしまえば、親も仲間も一切構ってくれませんから、自力で十分な餌が採れなければ死ぬだけです。どんな救済措置も社会保障もありませんから。実際、この時期の幼鳥の死亡率はかなり高いです。

アオサギの幼鳥は、巣立ち前には成鳥よりも体重が重くなると言われています。十分に脂肪を蓄えて巣立つわけですが、それは巣立ち後なかなか餌が採れない時のための貯金で、貯金を使い果たすまでに十分な餌を採れるようにならなければ生き残れません。アオサギは基本的に生きている動物しか食べませんから、それを捕らえるための経験やテクニックが必要になります。当然、幼鳥は餌をとるのが大変下手です。成鳥が簡単に餌をとっている場所でも、幼鳥にとっては全く手に負えず、仕方なく自分の力量に応じた餌場で細々と餌を見つけていることも多いです。成鳥の群れと一緒にいる場合もありますが、成鳥がさっさと食事を済ませて岸辺に休みに行った後でも、幼鳥だけはいつまでも熱心に(しかも不器用に)餌を探し続けています。鳥の体は羽で覆われているので外見からは判りにくいですが、飢えている幼鳥はガリガリに痩せているはずですよ。

2002/09/21(Sat) 19:32      まつ@管理人      月の夜のサギ

昔の言い伝えで「満月の夜、サギは太っている」というのがあります。まさかサギの太り具合を野外で記録したわけではないはず。日頃からサギを捕っていた人が満月の頃に一番肉付きがいいことに気づき、「サギを食べるなら満月の頃に限る」ということになったのでしょう。

さて、気になるのはこの言い伝えの真偽です。単純に考えれば、真っ暗よりは少しでも月明かりのあるほうが当然餌は見つけ易くなり多くの餌にありつけるはずです。ただ、アオサギは主に日中活動する鳥なので夜間の月明かりによるメリットはそう大きいとは思われません。

では餌場の存在そのものに注目してはどうでしょう。実は月の満ち欠けに合わせて餌が食べられたり食べられなかったりする餌場があるのです。干潮時に広大な餌場となり満潮時には全く姿を隠してしまう餌場、それは干潟です。基本的に泳ぐことのできないサギは潮が高い間は餌が全く捕れません。干潟に集まり採餌しはじめるのは潮が十分に下げて潮の流れが止まってからなのです。そして潮位が最も下がり、潮の下げている時間が最も長くなるのが大潮、つまり満月(新月でも同じ)の頃だというわけです。このとき干潟は何百というアオサギで埋まり、まさにアオサギの饗宴の場と化します。

今の時期、渡りを前にしたアオサギが干潟に続々と集結しています。渡りのエネルギーを蓄えようと潮が下げるのを今か今かと待っているはずです。実は、秋になると大潮時の潮の下げ巾は夜間のほうがむしろ大きくなるのです。月明かりの下、水面に目を移せば、渡りのエネルギーを蓄えようと黙々と獲物を狙うアオサギの姿があるかもしれません。折しも今夜は中秋の名月。果たしてアオサギは太っているでしょうか?

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