アオサギを議論するページ

生息地・生息環境

生息地・生息環境

2008/08/29(Fri) 19:26      カラス      幼鳥、新天地を目指して

今年生まれたと思われる幼鳥が、札幌駅近くを流れる人工河川に姿を現しました。
自然豊かな新天地が少なくなったということか、一日の交通量が市内で指折りの国道(車道)に挟まれて堀のように水面が下がった川です。水量水質は魚の存在を想像させる環境です。車道に挟まれた川なので、人の目には触れずらく橋からなら見えます。

幼鳥の逞しい生活力と受け取るか、こういう騒々しい環境を選ばざるを得なかった哀れさと受け取るか考え込みました。


2008/09/05(Fri) 21:36      まつ@管理人      Re: 幼鳥、新天地を目指して

年々、とまではいかなくても、以前に比べると都市域で見かけるアオサギが多くなったのは確かです。これは多かれ少なかれ全国的な傾向のように思います。その現象をどう捉えるかですが、これはいろいろ議論のあるところでしょうね。カラスさんが書かれたように、他に適当な餌場がなくて仕方なく市街地に出てきたという面はあると思います。つまり、それだけアオサギの個体数が増えているのでしょう。そう遠くない将来、札幌のテレビ塔でアオサギが休む姿を見るようになるかもしれません。

それから幼鳥についてですが、このような新しい環境を開拓するのはたぶん幼鳥のほうが得意です。警戒心が少なくて、まだ成鳥のように行動パターンが固定されてませんから。

2007/07/16(Mon) 21:36      菊      アオサギについての質問です

アオサギが、きれいな所にしか住まないって本当ですか?
もし良ければ、教えてください!


2007/07/18(Wed) 06:47      まつ@管理人      Re: アオサギについての質問です

菊さん、はじめまして。
アオサギがきれいなところにしか住まないということはありませんよ。魚などのエサが十分に獲れて、安全の確保される環境であれば基本的にはどこにでも住めます。見かけが汚い場所のほうがきれいな所よりも多くのエサが獲れることもあるかもしれませんし。清流でなければエサが獲れない鳥とは状況が異なると思います。
見かけ上の「きれい」「汚い」というのは、アオサギが生きていく上ではあまり関係ないのではないかと思います。それは所詮人間だけに通用する価値基準ですから。

2006/12/21(Thu) 12:16      フォルテ      生息地

アオサギがもっとも多く生息する場所とはどこなんでしょうか?


2006/12/23(Sat) 19:05      まつ@管理人      Re: 生息地

これはちょっと答えるのが難しい質問ですね。どの範囲を対象にするかで答えが違ってきますから。できれば、日本とか世界とか範囲を決めていただけると助かったのですが。

ただ、北海道でもっとも多く生息する場所ということであればほぼ正確に分かります。これをどのコロニーがもっとも大きいかという質問に置き換えるなら、それはおそらく網走湖のコロニーです。周囲から見にくい平地にあるため正確な営巣数は分からないのですが、現在おそらく350程度のつがいが暮らしているものと思われます。

以前、私はアオサギのいなくなった冬に、許可をとって(林床の湿性植物群落が天然記念物に指定されているため)このコロニーに入ったことがあります。ハルニレやハンノキといった20メートルをゆうに超える巨木に、古いのを含めて千数百もの巣がかかる景観はまさに圧巻、アオサギの王国とでも呼びたくなるような巨大コロニーでした。おそらくここは、アオサギ単独のコロニー(網走湖のコロニーには多少ゴイサギも混ざっていますが)としては北海道内だけでなく国内でも最大ではないかと思います。もし、これより大きなコロニーを御存知の方がおられましたら、是非ご一報下さい。

では、世界ではどうかということになりますが、これはまた別の機会に。

2003/09/14(Sun) 14:00      まつ@管理人      山上の生活

ここ札幌では、台風も去ってまた一歩秋に近づいたと感じられる今日この頃。大雪など高い山では早くも紅葉真っ盛りのようですね。で、山ということで思い出した話題をひとつ。大雪山の奥深く、トムラウシの山懐にヒサゴ沼という小さな沼があります。山懐とはいえ標高1690mにも達する天上の沼なのですが、実はこんなところにもアオサギが来ているらしいのです。知人の話では、いるのは一羽だけということでしたが、行くたびに見かけるということで通りすがりを偶然目撃したというのではないようです。最も近いアオサギのコロニーからでも50km近く離れていますから、そこから飛んでくるとはまず考えられません。かといって、こんな山深いところに巣をつくり、貧弱な餌と厳しい気象の下に身を晒しているというのも普通にはありそうもないことです。繁殖に無関心な酔狂なひとりものが、エゾサンショウウオを酒の肴に山上の生活を楽しんでいるというところでしょうか。…謎ですね。記憶が定かでないのですが、渡りのアオサギが大雪山を越えるという話を聞いたことがあります。もしそれが本当であるとすれば、渡りの途中で沼が気に入り居座ってしまうサギもいるのかもしれません。そういえば、そろそろ渡りの季節ですね。

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