七尾、白山両市でオタマジャクシが相次いで地面に落ちていたという話題が全国でも大きな反響を呼んでいる。北國新聞社には9日までに、宮城県でオタマジャクシが車の上に張り付いていたという目撃情報や、「カラスの仕業ではないか」などと原因を推測する意見が続々と寄せられた。テレビの情報番組でも取り上げられ、さまざまな憶測を呼ぶ「超常現象」が話題をさらっている。
福島県会津若松市の会社役員一重卓男さん(43)は、宮城県で目にした現象をメールで寄せた。一重さんは7日午前11時半ごろ、宮城県名取市の住宅地で、前日夕方から駐車していた車のワイパー付近に1匹のオタマジャクシが張り付いているのを見つけたという。インターネットの配信記事で石川県内の話題を知ったという一重さんは「初めての経験で本当に不思議。原因を知りたい」と興味深げに話した。
金沢市新保本2丁目の会社員山本拓也さん(40)は、水田でカラスがオタマジャクシのようなものをついばむ写真を寄せ、「カラスの仕業ではないか」と推測する。カラスは 高い知能を持つことで知られ、関連があるかもしれないと感じたという山本さんは「専門知識はないが、あれこれと原因を考えるのは面白い」と関心を寄せた。
このほか、在京民放キー局も連日、情報番組などで本紙記事や掲載写真を引用しながら「怪現象」を報じている。
9日午後6時ごろ、中能登町能登部上の無職近江幸雄さん(78)方の玄関先に小魚10匹の死がいが散らばっているのが見つかった。フナとみられる小魚は体長2、3センチ 。約15キロ離れた七尾市中島町では今月、大量のオタマジャクシが空から降ってきたのが目撃されており、住民は「今度は魚が降ってきたのか」と首をかしげている。
発見者である孫の町職員希文さん(25)によると、魚は玄関前に駐車していた軽トラ ックの荷台周辺に落ちていた。この日、軽トラックは一度も動かしておらず、午後3時ごろに荷台を見たときには魚はいなかったという。希文さんは「天気も良く、風も全く吹いていなかった。変な音もしなかったし、いつからあったのか全く分からない」といぶかしがった。